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2022.01.19
フランスからつづる!ブーランジェ通信 by成澤 芽衣 Vol.8『廃棄ロスを減らす!ロス品を扱うスーパーに行ってきました』

こんにちは。

現在フランスでは、ワクチン接種済みのパスの提示義務について、コロナの早い収束と社会の協調性を訴える賛成派と、反対派との間で白熱した議論が毎日のようにラジオやテレビで繰り広げられています。

賛成派、反対派どちらの意見も筋が通ってはいますが、エマニュエル・マクロン大統領の、早急な社会再生の方向(=ワクチン接種済みパスの施行)に向かうというスタンスは変わらないようです。

さて、コロナに関するフランスの情勢はここまで。

今回はパリにある「Anti-gaspillage (アンチ・ガスピヤージュ)」という食品専門のスーパーマーケットに行って来ましたので、その様子をご紹介します。
Anti = 反対、
Gaspillage = 無駄遣い、
の意味で、要はフードロス食品を取り扱う専門店です。

ここフランスでは、食品から衣料品・文房具などの買い物をする際に、店側から提供される包装は日本に比べると、非常に簡易的です。
ビニール袋、紙袋はもちろん有料で、高級百貨店ですら、お会計後は袋もなにも無く、裸のままで商品が渡されます。

私の現在働いているベーカリーでは、オーナーが環境の事を考え、どうしても包装して欲しいというお客様以外は、バゲット1本やクロワッサン1個くらいの少量のお買い物では、紙の包装も袋も何も付けずに商品をお渡しします。

でも、それはフランスでは当たり前だと思っている方も多いからです。

個人的な見解ですが、これは慣れの問題で、包装大国日本から渡仏した当初は、多少の驚きはありました。渡仏して6年後の現在はむしろこの簡易包装の方が心地良く感じている自分がいます。

フランス人の意識の中には、
「最後まで無駄にしない」
「シンプルに暮らす」
「本質を知ろうとする心構え」
などそういった感覚が文化として根付いているように感じます。

このアンチ・ガスピヤージュ食品店はまさにその表れで、賞味期限が近くなったお菓子やパスタ、米などの乾物や、規格外の野菜や果物など、街の一般的なスーパーマーケットでは破棄されてしまう食品を通常価格よりも安価で提供してくれるお店です。

店内の内装はおしゃれでとても清潔感があり、「売れ残りを集めた」といったようなマイナスの印象は全くありません。

販売されている商品を一部紹介しますと、ナッツやお米などの乾物は基本的に量り売りで、お客が欲しい分だけ買います。容器はもちろん自分で持参します。

野菜は生産者から直接仕入れているようで、形は不揃いではありますが、鮮度は良いものが並んでいます。

お菓子やヨーグルト、デザートの陳列棚には、普通のスーパーでは破棄されてしまう賞味期限間近のものたちばかりです。


ここに並んでいる全ての商品が、普通のスーパーでは破棄されてしまうという事を想像するだけで悲しくなります。

実際に、手に取ったお菓子の賞味期限を見てみると…

製造されたのが2021年の1月12日で、私がお店に行った日は2022年1月5日だったので、賞味期限まであと一週間ということになります。まだぜんぜん食べられますね。

その他にも、このスーパーのプライベートブランド商品もいくつかあり、過剰生産してしまった蜂蜜や、破棄間近の乳製品をキャラメルソースにして販売したりと、様々な工夫を凝らしていました

キャラメルソースをPRするPOP

フランスで暮らしていると、至る所で「自分たちの力で地球を救う」というエスプリがよく見受けられる印象があります。
私個人もその考えには、大いに賛成です。

個人レベルで出来ることは本当に微々たるものだと思いますが、ちりも積もれば山となります。
一人ひとりの行動が、廃棄を減らし、環境保全に役立つ一歩になるかも知れません。

フランスでの生活は、そういった大事な事を教えてくれる気がしました。

 

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成澤 芽衣
成澤 芽衣
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2017年 フランス全国バゲットトラディションコンクール 優勝。 現在はフランスでフリーランスのパン職人として活動する傍ら、日本でのイベントや、東京にあるベーカリーでパンの監修をさせていただいております。 フランスから私なりの視点で、パンのこと、普段のことなどなど。 生のフランス情報をお贈りします。
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