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2022.05.26
フランスからつづる!パティシエ通信 by木村 翔 Vol.5『ワーキングホリデーで経験した苦い思い出があるから今がある』中編

こんにちは!

さて、今回は前回の続き、ワーキングホリデーでの実体験をご紹介します。

前回の記事の最後では、“自分のスキルを高めるべく、ポワチエのレストランを辞めて次の働き先を探し始めるまで”についてお話しました。 

さーフランスで仕事を探そう!!
そう意気込むことはいいのですが…どうやって仕事を探せばいいの!?(笑)

ちなみにポワチエのレストランの求人は、フランスの日本人向けコミュニティサイト「MixB」 を頼りに探しました!日本人向けということもあり、ほとんどの掲載内容が日本語なんです。このサイトを利用すれば、職場探しからアパート探しまで全てできるので非常に便利!

「MixB」のサイトに興味がある方は、以下URLから見てみてください
https://fra.mixb.net/

便利である反面、日本人向けに求人を出しているということは、その店に行ったら実は日本人が多かったという話も聞きます。本場フランスで「フランス人ばかりの職場で自分のスキルを磨こう!」と思っていても、便利さを優先するとそういったことがあることは注意しておいてくださいね。

私は日本で、色々なシェフにフランスでの就活方法についてお話を聞いたのですが、その方法の多くは「手当たり次第、自分の履歴書と自分のアピールポイントを書いた手紙を送ったもんだ!たくさん送りすぎてどこから合格通知がきたのかわからなかったよ!」というものでした。

でもね、皆さん今はそんな事しなくていいんですよ(笑)

フランスで就活をしていたのはもう五年も前の話になりますが、当時、私はInstagramのダイレクトメッセージを使い、シェフに直接連絡を取っていました。


だって、皆さん考えてみてください。いざ履歴書をお店に持っていくか郵送したとしましょう。その店の販売員に履歴書を渡せたとしても、シェフが本当に見てくれる保証なんてありません。有名店ともなれば、CV(履歴書)が山積みにされています(笑)その山積みの履歴書から、自分が選ばれる確率なんてほんの数パーセントだと思います。一方で、Instagramのダイレクトメッセージのメリットは、シェフに直接メッセージを送ることができるので、CVを送るより見てくれる確率が高いのではないかと思います。
※CV(Curriculum VItae カリキュラム・ヴィタァ)の略。フランスでは一般的に「セー・ヴェー」と呼ばれます。

私が、就活を始めたのは渡仏して7ヶ月の時のこと。フランス語で友達と会話ができるくらいにはなっていました。フランス語での敬語なんてその時は知りませんでしたが、そこで悩んでいても仕方がありません!行動あるのみです。ミシュランと並ぶグルメ評価を行うフランス発祥のレストランガイド「Gault&Millau(ゴ・エ・ミヨ)」にて、フランスのパティスリートップ10に選ばれたこともある実力派「ジャン・フランソワ・フーシェ氏」のアカウントにCVを添付してメッセージを送っちゃいました!!

なんと!シェフからメッセージが返ってきちゃいました~!!

▼これは、実際にシェフとやりとりした時の内容です。

シェフとのやりとりを日本語訳にするとこんな感じです

❏私
こんにちはシェフ!仕事を探しています。
あなたのパリのパティスリーで働きたいです。

❏フーシェ氏
こんにちは。もし興味があるなら、シェルブールの店にポストがあります。
返事をお待ちします。

❏私
こんにちは。返信いただき大変ありがとうございます。
オファーに興味があります。あなたの経験を吸収したいので、そのお店であなたと一緒に日常的に仕事ができるのか知りたいです。

❏フーシェ氏
こんにちは。週に3日はその店にいます。
ほかにも希望者がいますが、フランスでの労働許可証は持っていますか?


私はパリで働きたいとメッセージを送りましたが、
「ノルマンディーにあるシェルブールという町で働かないか?」という回答でした。どうやら、フーシェ氏が運営するシェルブールの店の人手が足りなかったようです。フランスで働くためのビザや書類の確認とシェルブールの店で実力テストを終え、無事に就職が決まりました。

そんなこんなで、「ジャン・フランソワ・フーシェ氏」が経営するパティスリーで修業することになりました。

▲就職後にスーシェフとも意気投合

なんの運命なのか、シェルブールは私の故郷の青森に似た町で、フランスなのに親近感のわく町でした。

▲シェルブールの港。何となく故郷の青森と雰囲気が似ています

そして、ここから私のパティシエとしての本格的なフランス修行がスタートしたのです。

▲フーシェ氏が試行錯誤して考えられたお菓子。私はそのお菓子を製造しながら、色々な技術やエッセンスを吸収していきました

今では、Instagramは当たり前のように使われているので、就職活動のひとつのツールとして活用できそうですね。諸先輩方の意見はしっかり聞きつつ、その時代に沿った最適な方法で積極的に活動をしてみてください。きっといい結果が待っていると思いますよ!

 

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Writer
木村 翔
木村 翔
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青森県三沢市出身。
日本で10年修行後、渡仏。フランスに移住して5年。
現在は、パリにある「LES TROIS CHOCOLATS PARIS」のシェフパティシエとして働いています。
フランスでこの職業に誇りを持ち、異国での“パティシエ人生”を楽しんでいます。
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編集長 リョウ
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