いつかフランスで働きたい!という方へ。
このシリーズでは、押さえておくべき基本から、実際に製パン・製菓の現場で使われている言葉や、教科書にはのっていないけど日常生活の会話に良く出てくる表現などにフォーカスして、かゆいところに手の届く“使える”フランス語をご紹介します。
フランス語って難しいイメージがありますよね。
その通り。フランス語はたしかに難しいです。
いざ勉強をはじめてみると女性名詞や男性名詞の違い、動詞の語尾変化や発音の難しさなど、なかなか一朝一夕にマスターできるものではありません。
それでもみなさんの夢がすこしでも近づくように、ポイントをおさえて楽しくフランス語を学び、役立ててもらえると嬉しいです!
「はい・いいえ」
海外の方たちからみて、日本人は「意思表示をはっきりしない」と評されがちです。
これはたしかにその通りで、日本の日常会話では「どちらでもいい」という言葉や表現をかなり多く耳にします。
「良い・悪い」、「好き・嫌い」を断言しないことは、相手を立てることであったり、遠慮や謙虚さといった日本人の美徳でもありますが、そこは「郷に入れば郷に従え」。
フランスでは高校で哲学が必修科目となっているほどで、「あなたは何を考えているか・どう思うか」ということがとても重要視されます。逆に言えば、ちゃんと主張すればあなたの意見を尊重してくれるということでもあります。
「主張のないつまらない人」と思われないよう、きちんと自分の考えを伝えられるようにしましょう。
はい=Oui(ウィ)
いいえ=Non(ノン)
この二つが基本中の基本ですが、否定形で尋ねられた時にはすこし変わってきます。
例えば、Tu n’aime pas?(好きじゃないの?)と尋ねられたとき、
「ううん、好きだよ」は、Si j’aime.(シ・ジェーム)
「うん、好きじゃない」は、Non, J’aime pas.(ノン・ジェーム・パ)
というふうに答えます。
※文法として正しくはNon, Je n’aime pas.(ノン・ジュ・ネーム・パ)ですが、日常会話では「ne」がしばしば省略されます)
あと、ただ「ウィ」「ノン」とぶっきらぼうに答えるよりも、「Oui, bien sûr.(うん、もちろん)」とか「Non, pas du tout.(いいえ、ぜんぜん)」というふうにニュアンスを豊かに表現することでコミュニケーションも円滑になっていくと思います。
そして冒頭でお話した「どちらでもいい」。
もちろんフランス人にだってどっちでもいい時はあります。
そんな時によく使われる、「ウィ」でも「ノン」でもない表現をいくつかあげてみます。
Comme tu veux. (コム・チュ・ヴ)=君の好きなように
☞発音を聞く
Ça m’est égale. (サ・メ・テガール)=どっちでもいいよ/興味ないよ
☞発音を聞く
C’est toi qui décide. (セ・トワ・キ・デシード)=君が決めていいよ/君次第だよ
☞発音を聞く
Ça me va. (サ・ム・ヴァ)=僕はそれでいいよ
☞発音を聞く
どうしても「はい・いいえ」を決めにくい時、ほんとうにどうでもいい時など、いろいろな表現を駆使してフランスでのコミュニケーションを楽しんでください!
それではBon courage(がんばって)!
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