こんにちは。
今回は、パン職人である私が、フランスではどんな食生活を送っているのか についてお話しさせていただきます。
フランスで暮らし始めた頃から「郷に入っては郷に従え」ということで、なるべく現地の料理を作って食べるようにしています。
外食する際も、日本食を含むアジア系のお店ではなく、いかにもフランスの「ビストロ」といったお店になるべく行くようにしています。
それは、フランスのパンに合う料理についてもっと知りたいというパン職人としての向上心からくるもので、誰から強制されたわけでもありません!
とはいえ、たまに作るお味噌汁を食べると、故郷の日本を思い出す機会にもなり、それも大切な時間なんですよね~。
それでは、今回のテーマである私のある1日の食事をご紹介します。
❏朝食
朝は、ブリオッシュを食べることが多いです。
本当は、好物の納豆ご飯をたらふく食べたいところですが、それは日本に一時帰国した際の楽しみに取っています(笑)
ちなみにフランスのアジアスーパーで購入できる納豆は、なんと3パック¥500からが当たり前で、とても贅沢品なのです…
今回ご紹介する朝食は、⻄フランスを代表するブリオッシュ。「Brioche tressée(ブリオッシュ・トレセ)」をスライスしていただきます。
それに、Noirmoutier (ノワールムティエ)という⻄フランスの半島で製造された塩入りバターをこれでもかというくらいたっぷり塗りました!
ほんのり甘くてふわふわのブリオッシュと有塩バターを同時に口に含むとこの上ない幸せを感じます。
もちろん栄養バランスも気にしています!副菜にはマスタードでマリネしたキャロットラペにイタリア産のとても美味しいオリーブオイルをひと回し!フランスの野菜は、味が濃くてほんとうに美味しいですよ。
飲み物は、決まってアメリカンコーヒー!
❏昼食
この日は仕事が休みでしたので、昼食はビストロノミー(ガストロノミーよりもカジュアルなお店)でランチをいただきました。
ランチのメニューは、
前菜:えびとムール貝の自家製マヨネーズ添え。
メイン:ポークとキノコのクレピネットと季節のアスパラガス。
クレピネットとは、豚や牛の内臓を覆っている網状の脂(クレピーヌ)で包んで調理した料理のことです。
デザート:マンゴーのパヴロヴァ・エキゾチック。
これは、まずいわけがない!「美味い!!」のひとことに尽きます。
フランス料理で素敵だなと思うところは、それぞれの料理に合ったワインを必ず提案してくれることです。
前菜の魚介類には、カヴェルネ・ソヴィニヨンの白ワインを、メインの豚には地元のピノ・ドュニスの赤ワインを提案していただきました。
❏夕食
夕食にも、パンを必ず食べるようにしています。
自分で焼いたバゲットに、ビオ(オーガニック)の豚のリエット、インゲン豆とパセリのオリーブオイルマリネ、にんじんのポタージュ、地元のブリュワリーのクラフトビールです!
休日は、自分をものすごく甘やかして食べたいものを食す!
こんな感じで私のフランスでの食生活は、大好きな日本食を我慢して、なるべく地元で食べられている物を食べています。
フランス人に向けてパンを製造する立場の人間として、やはり現地の食生活を理解することは非常に大事です。どんな料理、どんなワイン、どんなビールを飲むのか。
それを理解して、製造をすることでフランス人の食事にあったパンが提供できます。
でも…また日本に帰った時に、納豆ご飯やわかめのお味噌汁に肉じゃがを食べられる日を楽しみにしている自分がいます(笑)
フランスの食文化、日本の食文化の良いところを頭にいれておくと、「この日本食の合わせ方をサンドイッチのレシピに使えないか」など、ふと新商品のレシピを考えている際に浮かんでくるときがあります!お互いの食文化を理解し、引き出しが多くなることは本当にメリットだと思いますよ。
皆さんも、フランスに来たら日本が恋しくなることもあると思いますが、フランスの食文化もしっかり楽しんでください!
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