こんにちは。
先日パリまで店舗物件の見学に行って来ましたので、今回はそのお話しをします。
皆さんもご存知の通り、ブーランジェの朝は早いです。
この日は朝4時からパンを作りはじめて11時に作業を終わらせ、12時前にはTGV(フランスの新幹線)にギリギリ乗り込み、アンジェからパリへと向かいました。今回の物件はパリのど真ん中ということで、列車のなかでこの物件を買った後のことを色々と想像していると、あっという間にパリに到着し、14時の Rendez-vous(ランデヴ:フランス語でアポイントのこと)になんとか間に合いました!!
物件見学では、立会いをしてくれた不動産屋さんから、この物件の良さや周りの環境について色々とお聞きしました。
私の暮らすアンジェは、地方都市なので良い意味でもあまりインターナショナルな街ではありません。アンジェで開業した際に来店していただけるお客様の大多数は、地元のフランス人になると思います。一方大都会のパリで開業をすれば、客層は観光客が中心でとてもインターナショナル(パリ市内でも場所によりますが)になります。その点も考慮しながら、商品構成やお店づくりなどを考えていかないといけないので、開業場所によってコンセプトも変わります。
以前ご紹介した、アンジェのレ・アール(常設屋内市場)での開業も検討しているなか、またひとつ選択肢が増えてしまいましたが、ただ言えることは「パリ」はやはり「パリ」です!街は華やかで、さすがに特別な感じがします。
思えば、私が専門学生だった頃、初めてパリの20区にあるBoulangerie ganaに立ち寄った際に「この場所でパンが作りたい!!」と体内に電撃が走ったかのようにビビっときたことを覚えています。その時の強い想いがあるからこそ、いまの自分があり、フランスでパンを作り続けている理由でもあります。
帰路につく前に、なんだかお腹が空いてきて、自分の頭を整理する意味でも「とりあえず腹ごしらえだ!」と思い、モンパルナス駅近くの、美味しいと評判のクレープやさんCrêperie le petit Josselin に立ち寄りました。早速クレープを頼んで出てきたのは、シャンピニオン(キノコ)がこれでもかと沢山入った蕎麦粉のガレット・シャンピニオン。
そして、デザートにはクレープ・シュゼット。
クレープ・シュゼットは、焼き方が「クシュ」っとしわの寄った独特な形でした。このクレープのとっても良かったところは、さまざまな食感と味が楽しめたことです!焼き色は浅めで生地はもっちり、ふわっと焼き上げあげられたクレープの中には、焦げてキャラメリゼされたお砂糖のかりっとした食感、グランマルニエの芳醇な香りを感じられる構成で、とても大満足でした!
パンもお菓子もクレープも、焼き加減でこんなにもクオリティが変わるのかと、ここでも再認識しました!奥深し cuisson (キュイッソン=焼き具合)の世界!!
とても美味しいクレープに感動しつつも、本題である今回の物件とパリへの想い、そして今後について、帰りのTGVのなかで思いをはせながら帰路につきました。
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