いつかフランスで働きたい!という方へ。
このシリーズでは、押さえておくべき基本から、実際に製パン・製菓の現場で使われている言葉や、教科書には載っていないけど日常生活の会話に良く出てくる表現などにフォーカスして、かゆいところに手の届く“使える”フランス語をご紹介します。
フランス語って難しいイメージがありますよね。
その通り。フランス語はたしかに難しいです。
いざ勉強をはじめてみると女性名詞や男性名詞の違い、動詞の語尾変化や発音の難しさなど、なかなか一朝一夕にマスターできるものではありません。
それでもみなさんの夢がすこしでも近づくように、ポイントをおさえて楽しくフランス語を学び、役立ててもらえると嬉しいです!
「来る」
今回は、前回の「行く」に引き続き、同じく生活の中で頻繁に使われる「来る」の表現についてお話します。
「来る」という表現には主に「venir(ヴニール)」という動詞を使います。
フランス語では、動詞は主語(人称)によって変化します(動詞活用といいます)。「フランス語が難しい」と言われている理由のひとつはこの動詞活用にあります。ここでは一番基本的な「直接法現在」の活用だけ紹介します。すこし難しいかもしれませんが、最もよく使う動詞のひとつですので、しっかりと覚える必要があります。
je viens | nous venons |
tu viens | vous venez |
il/elle vient | ils/elles viennent |
それでは「venir」を使ったいろいろな表現を勉強していきましょう。
基本的な使い方
Je viens de Tokyo. (ジュ・ヴィアン・ドゥ・トーキョー)=わたしは東京から来ました。
☞発音を聞く
上のような文章が最もよく使うオーソドックスな使い方です。「venir de~(場所)」で「~から来ている」という意味になります。
また「venir~(不定詞*)」だと「~しに来る」という意味になります。
*不定詞=動詞の原形
Elle vient me voir demain matin. (エル・ヴィアン・ム・ヴォワール・ドゥマン・マタン)=明日の朝、彼女が私に会いに来ます。
☞発音を聞く
第2回「発音」の中でも書きましたが、「B(べー)」と「V(ヴェー)」の発音の区別が出来ていないと、例えば上の例文のなかの「vient(来る)」は「bien(いいね)」となり、「voir(見る・会う)」は「boire(飲む)」という違う意味になってしまいますので発音にも気を付けてください。
便利な表現
「venir」を使った表現は他にもあります。その中でも日常生活で使える便利な表現を紹介しますね。
「venir~(不定詞*)」は「~しに来る」という意味ですが、間に「de」をはさむことで「venir de~(不定詞)」=「ちょうど~したところ」という表現ができます。
つかえる表現①
Je viens d’arriver à l’aéroport. (ジュ・ヴィアン・ダリヴェ・ア・アエロポール)=ちょうど空港に着いたところです。
☞発音を聞く
つかえる表現②
「来る」に似た表現として「立ち寄る」という言葉がありますが、この場合は「venir」ではなく「passer(パセ)」という動詞を使うことができます。
Je passe chez toi vers midi. (ジュ・パス・シェ・トワ・ヴェール・ミディ)=お昼ごろに君の家に寄るよ。
☞発音を聞く
これらの表現を使うとより細かいニュアンスを伝えることができ、フランスの人たちに「お、やるね」と一目置かれること間違いなしです。
ここに紹介したのはほんの一部で、他にももっとたくさんの表現があります。これらを使いこなしてコミュニケーションを豊かにし、そしてフランス語のレベルアップに役立ててください。
それではBon courage(がんばって)!
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