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2022.03.01

フランスにいったら役に立つ!かんたんフランス語講座 第10回『使えるフレーズ』

いつかフランスで働きたい!という方へ。

このシリーズでは、押さえておくべき基本から、実際に製パン・製菓の現場で使われている言葉や、教科書には載っていないけど日常生活の会話に良く出てくる表現などにフォーカスして、かゆいところに手の届く“使える”フランス語をご紹介します。

フランス語って難しいイメージがありますよね。

その通り。フランス語はたしかに難しいです。
いざ勉強をはじめてみると女性名詞や男性名詞の違い、動詞の語尾変化や発音の難しさなど、なかなか一朝一夕にマスターできるものではありません。

それでもみなさんの夢がすこしでも近づくように、ポイントをおさえて楽しくフランス語を学び、役立ててもらえると嬉しいです!

 

「使えるフレーズ」

早くも第10回を迎えた「かんたんフランス語講座」ですが「最近内容がちょっと難しくなってきた」との声をいただきました。そこでタイトルに恥じぬよう、今回はすこしやさしい内容をお届けしたいと思います。

日本で頑張ってフランス語を勉強しても、いざフランスに渡ってみると、生の会話で交わされる言葉は教科書どおりとはいかず、戸惑うこともあるかと思います。

これから紹介する内容は、フランス語学習の初期段階では出てこないにも関わらず、実際のフランス生活ではこれでもかというくらいよく耳にするフレーズばかりです。
まさしく「フランスに行ったら役に立つ」フレーズといえます。
覚えていて損はありません。ぜひマスターしてフランス生活に役立ててください!

 

使えるフレーズ①

Ça marche. (サ・マルシュ)=オッケー/了解
☞発音を聞く

なにかちょっとした頼み事や用事を言いつけられた時の返事に使います。友人や仕事仲間に対して使う、少しくだけた表現になりますので、シェフに対しては「Oui, chef(ウィ・シェフ)」とちゃんと返事をしたほうが無難かもしれません。

 

使えるフレーズ②

Ça ne marche pas. (サ・ヌ・マルシュ・パ)=うまくいかない/動かない
☞発音を聞く

先ほどの「Ça marche.」の否定形ですが「オッケーではない」という意味ではありません。このフレーズは、何かを試みた時にうまくいかなかったり、例えばボタンを押しても機械が動かない、といったシチュエーションなどで使うことができます。

 

使えるフレーズ③

Je n’arrive pas. (ジュ・ナリーヴ・パ)=うまくできない
☞発音を聞く

先ほどの「Ça ne marche pas.」と少し似ていますが、前者が対象物に原因があるのに対し、こちらは自分に原因がある場合に使います。例えばビンのフタが固くて開けられないとか。
「arriver」という動詞には「到着する」という意味がありますので、この場合(ビンのフタを開けるというゴールに)到達できない、という意味合いで使われます。
同じような「出来ない」という意味のフレーズに「Je ne peux pas.(ジュ・ヌ・プ・パ)」というものがありますが、こちらは行動する前に「出来ないよ」という意味でも使えるのに対し、「Je n’arrive pas.」は「やってみたけどできない」という結果を含んだ表現になります。

 

使えるフレーズ④

Ne t’inquiète pas. (ヌ・タンキエット・パ)=心配しなくていいよ
☞発音を聞く

これは相手を励ます時や、心配している相手を安心させる時に使うフレーズです。
フランス語の否定形の文章は、会話ではしばしば「ne」や「pas」が省略されることがあります。このフレーズも「ne」と「pas」の両方が省略され、以下のように発音されることも多くあります。

T’inquiète. (タンキエット)
☞発音を聞く

直訳すると「きみは心配している」となりますが、会話ではあくまで「心配しないで」という意味ですので注意してください。ちなみに目上の人などに言う場合は主語の「Tu(きみ)」が「Vous(あなた)」となるのですが、この場合は「ne」と「pas」は省略されません。

Ne vous inquiétez pas. (ヌ・ヴ・ザンキエテ・パ)=心配しないでください。
☞発音を聞く

 

使えるフレーズ⑤

Tu vois ce que je veux dire ? (チュ・ヴォワ・ス・ク・ジュ・ヴ・ディール?)=僕(私)の言いたいこと分かる?
☞発音を聞く

これは「使える」というよりは、よく言われるフレーズ(フランス語に不慣れなうちは特に)なので、話せなくとも言われた時に分かるよう、ぜひ覚えておいてほしいです。実際にフランスに渡って働いたり、学校に行ったりすれば、必ず耳にすると思います。
頑張ってフランス語をそれなりに話せるようになった暁には、このフレーズを言う側になれるかも!

 

それでは今回はここまで。

こういうちょっとした一言からでも構いません。「生きた」フランス語をすこしずつ覚えていくことで、より早くフランスでの生活に馴染んでいけるかと思います。

 

それではBon courage(がんばって)!

 

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Writer
chefno編集部
編集長&映像制作 コウヘイ
chefno編集部
編集長&映像制作 コウヘイ
映像制作とフランス語関連の記事担当。18年のフランス在住経験あり。フランス生活で得た気づきやエスプリを生かして面白い&センスの良いコンテンツづくりを目指します!好きなお菓子はダントツでタルトタタン。
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