いつかフランスで働きたい!という方へ。
このシリーズでは、押さえておくべき基本から、実際に製パン・製菓の現場で使われている言葉や、教科書には載っていないけど日常生活の会話に良く出てくる表現などにフォーカスして、かゆいところに手の届く“使える”フランス語をご紹介します。
フランス語って難しいイメージがありますよね。
その通り。フランス語はたしかに難しいです。
いざ勉強をはじめてみると女性名詞や男性名詞の違い、動詞の語尾変化や発音の難しさなど、なかなか一朝一夕にマスターできるものではありません。
それでもみなさんの夢がすこしでも近づくように、ポイントをおさえて楽しくフランス語を学び、役立ててもらえると嬉しいです!
「味の感想」
製パン・製菓に携わっている皆さんにとって、パンやお菓子を味見して「どう思う?」と感想を求められることは幾度となくあると思います。
今回は、食べ物を評価する時に使う最も基本的な「美味しい・美味しくない」をはじめ、いろいろな表現を紹介します。
①「美味しい」の表現
C’est (très) bon. (セ・(トレ)・ボン)=(とても)美味しいです。
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最もオーソドックスなほめ言葉です。
C’est délicieux. (セ・デリシュウ)=たいへん美味しいです。
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先ほどの「C’est (très) bon.」よりも賛辞の度合いが強くなります。このほかにも同じような賛辞の言葉として「C’est excellent.(セ・テクセラン)」「C’est succulent.(セ・スキュラン)」「C’est exquis.(セ・テクスキ)」などがあります。
C’est parfait. (セ・パルフェ)=完璧です。
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最大級の賛辞と言えるでしょう。自分の作ったパンやお菓子がこう言われたら嬉しいですよね。同じような表現に「C’est impeccable.(セ・タンペカーブル)」があります。この2つの表現は味の感想だけでなく、何にでも使うことができます。
C’est pas mal. (セ・パ・マル)=悪くないね。
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「悪くない」。もしあなたが作ったパンやお菓子を食べた同僚からこう言われると、なんだかあまり褒められていないような気になるかもしれませんが、安心してください。ちゃんとした誉め言葉です。ニュアンスとしては「けっこう美味しいね!」くらいが近いかもしれません。
C’est pas mauvais. (セ・パ・モヴェ)=まずくはないね。
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先ほどの「C’est pas mal.」と似たような表現ですが、こちらは言葉の通り、あまり褒めてはいません。不味くはないけど美味しいと言うほどではない、という感じでしょうか。
②「美味しくない」の表現
C’est pas (très) bon. (セ・パ・(トレ)・ボン)=(あまり)美味しくありません。
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最もストレートな「美味しくない」の表現です。
C’est mauvais. (セ・モヴェ)=不味いね。
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はっきりと「美味しくない」と伝える時の表現です。
C’est dégueulasse. (セ・デグラス)=不味いね。
先ほどの「C’est mauvais.」に嫌悪感を加えたより強い表現になります。味の感想以外にも、相手の言動に対してなど、つよい不快感をおぼえた時に使うことができます。
③その他の表現
C’est (très) fin. (セ・(トレ)・ファン)=(とても)上品な味です。
「上品・繊細な」という意味合いのほかにも「fin」には「(物理的に)薄い・細い」という意味があります。
C’est (bien) équilibré. (セ・(ビアン)・エキリブレ)=(よく)バランスがとれています。
C’est (un peu) fade. (セ・(タンプ)・ファアド)=(ちょっと)味気ないです。
味があまりはっきりとせず、ぼんやりしている時などに使います。
C’est léger / lourd. (セ・レジェール/ルール)=(口当たりが)軽い/重たい。
味の感想はもちろん、物理的な軽さ・重さについても使うことができます。
次回は味の感想をより細かく表現するための「味・食感」に関する言葉を紹介します。
それではBon courage(がんばって)!
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