こんにちは。
ここ最近、フランスのパン業界をざわつかせているある話題があります。
それは、
「ルクレール(フランス全土にある大型スーパー)がバゲットを1本0.29€(約38円)で販売する」と発表した事です。
フランスのパン屋さんでは、バゲットが1本が1€(約130円)くらいで販売されていることもあり、各メディアではこの話題で持ちきりです。
主食でもあるパンをこの価格で販売する事に、国内のパン業界では物議を呼んでおります。
遂には「フランス全国パン菓子連合会」のトップ、ドミニク・アンラクト氏が動き出し、全国のパン屋さん・パティスリーの個人店を代表し、その怒りを各メディアで伝え始めるといった状況になってきました。
各メディアで伝えられている内容を一部抜粋すると、
「全国約33,000店舗ある個人店とそこで働くパン職人達の「仕事・労力」が軽視されていること、田舎町の小さなパン屋さんの存続危機を、さらに深刻化させる」といったことです。
コロナ禍でのロックダウン時には、医療機関、薬局、スーパーマーケットと並んで「生活には不可欠」と認定を受け営業を許可されるほど、フランス人にとってパン屋さんはなくてはならない存在なのです。
アンラクト氏は様々なメディアで、パン(バゲット)が国民にとって切っても切れない存在であり、それを作る職人がいかに重要な存在かを強く訴えておりました。
パン職人である私にとって、
彼の言葉一つ一つがとても深く、職人の想いを理解したメッセージであると感じました。
という事で、今回はフランスで起きているパン事情についてお伝えしました。
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