こんにちは。
今回は、私の良きライバルであり友人でもあるブーランジェのダヴィッド氏の開業について話をしたいと思います。
彼とは、私が2019年にフランス東部のストラスブールからアンジェに引越してきた時からの友人です。
アンジェで勤め始めたブーランジュリーの同僚がダヴィット氏でした。その頃から彼は、ブーランジェとして働きながら、店の近くにある専門学校にて週2回ほど講師として授業をするなど、本当にパンのことが好きな熱い職人です。彼とは「フランスのパン文化」や「パンとワインの相性」、そして「日本におけるフランスパンのあり方」など、パン製造以外のことでも真剣に語り合える仲です。
そんな彼が、2022年5月10日に自身のお店をアンジェにオープンしました!
彼は、パン職人になってから開業することをずっと目標にしていたこともあり、その夢が実現すると聞いた時は、私も自分のことのように嬉しくなりました。そして、フランスでのパン屋開業を目標にしている私にとって、とても良い刺激になった出来事でした。
ここからは、そんな彼が開業するまでの様子をご紹介します。
開業する物件が決まったのが2021年12月。それからオープンまでの半年間は、開業準備のために忙しそうでしたが、同じく開業を目指す私にも、開業時に必要な準備や手続き(銀行や会計士に提出する書類など)について惜しみなく教えてくれました。その寛大さに、本当に感謝の言葉しか出なかったです。
彼が様々な手続きを終え、実際に自分の店の厨房に入って作業ができるようになったのが2022年の3月でした。購入したのは元々パン屋さんの居抜き物件。購入当初の厨房と売り場はお世辞にも綺麗とは言えない状態でした。
彼はブーランジェ仲間に声をかけて、かなり汚れていた箇所も皆で2週間休まず掃除を行い(私もサポートできる日は手伝いました)、何とか新しい機械の搬入ができる状態までになりました。
2022年3月に、大家さんから物件の鍵をもらったばかりの頃の彼は、まだ「経営者」という感じは全くなく、いつもの同僚であるダヴィッドとなんら変わりはありませんでしたが、5月に入り、若い従業員達に指導しながらオープンまでの最終調整をしている姿を見ていると、なんとも頼もしいオーナー・シェフである彼がそこに居ました。
同じ志を持つ仲間が、これからオーナーとして店を切り盛りしていく姿を間近で見られることを嬉しく思いつつ、私自身も開業に向けて前進していきたいと改めて思い返すきっかけになりました。
皆さん、フランスに来られる際はぜひロワール地方 アンジェのダヴィッド氏のお店「La Boulangerie Simplement」にも立ち寄ってみてくださいね!
彼の、伝統を大切にした製法と、こだわりの小麦粉や地元の食材で作られたとても美味しいパン、そして素晴らしいダヴィッドのチームの皆があたたかく迎えてくれることでしょう!
●About Shop
❏La Boulangerie Simplement
住所:58 Rue Jules Guitton 49000 Angers
公式Instagram:公式アカウントはこちらから