こんにちは。
今回はフランスから綴るブーランジェ通信・番外編として「イタリアから綴るブーランジェ通信」なるものを綴らせていただきます!!
先日、「フォカッチャ発祥の地」であるイタリアのジェノヴァに行ってきました。 そうです、私達の知っている「フォカッチャ」は、ジェノヴァから生まれたのです(私も今回初めて知りました)。
フランス語の Pâtisserie (菓子屋)は イタリアでは「Pasticceria(パスティッチェリア)」、Boulangerie(パン屋) は 「Panificio(パニフィーチョ)」と言うそうで、面白いな〜と思ったのは、イタリアには、フランスや日本では珍しい「フォカッチャ屋さん= Focacceria(フォカッチェリア)」なるものが存在することです!
◆イタリア文化に根付いているフォカッチャ
ジェノヴァで食されているフォカッチャは、比較的塩味が強く、オリーブオイルもたっぷり使用しているのが特徴で、その始まりは古代ローマ時代までさかのぼります。挽いた穀物の粒と水を混ぜた生地を焼いたものがフォカッチャの前身とされていて、いまのような形になって普及し始めたのが16世紀頃といわれています。
ジェノヴァの街を歩いていると、お店のテラス席でお客さん達がピザやフォカッチャを楽しんでいる姿をよく見かけました。サンドイッチもこの街ではもちろんフォカッチャサンド。イタリア文化にしっかり根付いていて、レストランで出されるパンも、フランスではバゲットなのに対して、イタリアではフォカッチャです。
ここで、わたしが今回訪れたフォカッチャ屋さんのなかで、「また行きたい!」と思ったお店をふたつ、ご紹介します!
◆REVELLO(レヴェッロ)
地中海を臨む海沿いにある素敵な店構え。店内に入ると、所狭しとイタリアの地方菓子とフォカッチャがズラーっとそれはもう美味しそうに並んでいます。
このお店では、シンプルな「フォカッチャ(ナチュール)」と「ズッキーニの花のフォカッチャ」を購入しました。
良質なオリーブオイルがたっぷり使われていて、揚げものとパンの間のような食感でした。「Fiori di zucca(フィオーリ・ディ・ズッカ) 」と呼ばれるズッキーニの花のフォカッチャはこれでもかと具がのっていて、味は「これが本場なのね〜」と唸らせるとても上品な味付けでした。この後に周辺のフォカッチャ屋さんにも行ってみましたが、ここのお店のフォカッチャが群を抜いて美味しかったです。
REVELLO(レヴェッロ)
住所: Via Giuseppe Garibaldi, 183, 16032 Camogli GE, イタリア
サイトURL:http://revellocamogli.com
◆ANTICO FORNO DELLA CASANA(アンティコ・フォルノ・デッラ・カザーナ)
こちらのフォカッチャ屋さんは旧市街の一角にあり、お店に辿り着くまでの道のりも日本やフランスとは全く違う景色が楽しめます。
店内は清潔で、店員さんの感じもとても良く、フォカッチャの味も最高でした。
ここで出会ったジャガイモのフォカッチャは、これまで自分が知っていたそれとはまったく異なる、一口食べた瞬間に「美味しい!」と言葉が溢れるフォカッチャでした。オリーブオイル・生地・ジャガイモ・ハーブと、シンプルな組み合わせなのですが、バランスが絶妙なんです。
Antico Forno della Casana(アンティコ・フォルノ・デッラ・カザーナ)
住所: Vico della Casana, 17R, 16123 Genova GE, イタリア
インスタグラム:こちらから
ジェノヴァの街を歩いていると、フォカッチャを食べながら散歩をしているジェノヴァっ子を沢山見かけました。フォカッチャは彼らにとって日常食なんだと実感したと同時に、古くから伝わる美味しいものが現代までずっと受け継がれていることに嬉しくなりました。
もしイタリアにも足を伸ばす機会があれば、フォカッチャ発祥の地・ジェノヴァを訪れることをおすすめします!
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