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2022.04.05

フランスにいったら役に立つ!かんたんフランス語講座 第14回『副詞 その2』

いつかフランスで働きたい!という方へ。

このシリーズでは、押さえておくべき基本から、実際に製パン・製菓の現場で使われている言葉や、教科書には載っていないけど日常生活の会話に良く出てくる表現などにフォーカスして、かゆいところに手の届く“使える”フランス語をご紹介します。

フランス語って難しいイメージがありますよね。

その通り。フランス語はたしかに難しいです。
いざ勉強をはじめてみると女性名詞や男性名詞の違い、動詞の語尾変化や発音の難しさなど、なかなか一朝一夕にマスターできるものではありません。

それでもみなさんの夢がすこしでも近づくように、ポイントをおさえて楽しくフランス語を学び、役立ててもらえると嬉しいです!

 

「副詞 その2」

今回は第9回で紹介した「副詞」のつづきです。「副詞」とは「動詞を修飾する語」のことで、「ゆっくりと」や「かるく」など、「どのように~するか」を表現するための言葉です。
レシピ本を読んでいると、こういった表現が多くでてきますので、覚えておくと非常に便利です。
今回も、フランス語のレシピ本によく出てきそうな副詞を、例文を交えて紹介していきます。

 

① lentement(ラントマン)=ゆっくりと

例文
Laisser fermenter la pâte lentement à une température ambiante de 18℃
生地を18℃の室温でゆっくりと発酵させます。
☞発音を聞く

*「laisser=~させる」「fermenter=発酵する」「température ambiante=室温」

 

② progressivement(プログレッシヴマン)=徐々に

例文
Au rouleau, étaler progressivement la pâte pour former un rectangle.
めん棒で徐々に生地を長方形にのばしていきます。
☞発音を聞く

*「rouleau=めん棒、ローラー」「étaler=うすくのばす/平らにする」「pâte=生地」「former=形成する」「rectangle=長方形」

 

③ petit à petit(プティ・タ・プティ)=少しずつ

④ régulièrement(レギュリエールマン)=規則正しく

例文
Verser la crème petit à petit en remuant régulièrement
規則正しくかき混ぜながら、クリームを少しずつ注ぎます。
☞発音を聞く

*「verser=注ぐ」「remuer=かき混ぜる」「en remuant=かき混ぜながら」

この例文では「en remuant(アン・レミュアン)」という表現が使われています。これは「en+動詞の現在分詞」という文法の形で、「~しながら」という意味があります。
「en」に続く動詞は、たいてい語尾が「~ant」となります。
レシピでもよく見かけますし、日常会話でもよく使われる表現ですので覚えておくと良いでしょう。
「en+現在分詞」の例をいくつか紹介します。

・en coupant (アン・クパン)=切りながら
・en marchant (アン・マルシャン)=歩きながら
・en faisant~ (アン・フザン)=~しながら
・en sortant(アン・ソルタン)=外に出る際に(外に出ながら)

 

⑤ constamment (コンスタマン)=絶えず

例文
Incorporer les œufs en plusieurs fois en mélangeant constamment
絶えずかき混ぜながら、卵を何回かに分けて加えます。
☞発音を聞く

*「incorporer=加える」「en plusieurs fois=何回かに渡って」「mélanger=混ぜる」

ここでも「「en+現在分詞」の表現が出てきましたね。ここではさらに「en plusieurs fois(アン・プリュズュール・フォア)=何回かに渡って」という、「en」を使った新しい表現が使われています。他にも「en」を使った表現はたくさんあります。フランス語を勉強する上でとても重要な単語ですので、ぜひいちど辞書をひらいて調べてみてください。

 

⑥ sans cesse (サン・セッス)=ノンストップで

例文
Incorporer les œufs en plusieurs fois en mélangeant sans cesse
絶えずかき混ぜながら、卵を何回かに分けて加えます。
☞発音を聞く

*「sans=~なしで」「cesser=中止(中断)する」

先ほどの「constamment」と全く同じ意味になります。フランス語では、同じ語を繰り返すのはあまり美しくない、という通念がありますので、同じ意味の言葉が形を変えて出てくることがよくあります。同じ意味を違った言葉を使って表現できるようになれば、あなたも立派なフランス語上級者といえます!

いかがでしたか?
レシピに登場しそうな副詞はまだまだありますので、続きはまた次回、紹介したいと思います。

 

それではBon courage(がんばって)!

 

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Writer
chefno編集部
編集長&映像制作 コウヘイ
chefno編集部
編集長&映像制作 コウヘイ
映像制作とフランス語関連の記事担当。18年のフランス在住経験あり。フランス生活で得た気づきやエスプリを生かして面白い&センスの良いコンテンツづくりを目指します!好きなお菓子はダントツでタルトタタン。
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