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2022.12.22

オーストラリアからつづる!パティシエ通信 by永田 真由美Vol.02『オーストラリアのクリスマスは真夏』

こんにちは。

日本もだんだん寒さが本格化し、クリスマスそして新年を迎える準備が着々と行われ、賑やかな時季になっている頃だと思います。この時季にそんな寒い日が少し恋しくなる私。オーストラリアに移住して10年が経った今でも、まだしっくりきていない夏のクリスマス。

今回は、そんなオーストラリアの真夏のクリスマスならではのパーティー料理やお菓子についてご紹介しようと思います!

では最初に、この時季のレストランについてご紹介します。オーストラリアのレストランでは、お昼ごろから2部構成でセットメニューの提供(2時間制)をしているところが多い印象です。私が独立する前に働いていたレストランでは、24日(クリスマスイブ)はオープンして、クリスマス当日の25日は、年に1度のお休みでした!オーストラリアでは、クリスマスは家族と過ごす日という考え方をしている方が多く、私が働いていた店だけでなくほとんどのレストランが25日はお休みのところが多いです。もちろん、ホテルのレストランなどはオープンしています。日本ではお正月にレストランがお休みになるところが多いように、こちらではそれがクリスマス当日というイメージですね。

次の写真は、私が働いていたレストランのクリスマス時季の写真です。もう4年も前の写真です。

レストランで提供していたクリスマス用のお菓子

▲レストランで提供していたクリスマス用のお菓子たち

同僚のイタリア人 ルチオ君

▲同僚のイタリア人 ルチオ君は、暑いキッチンの中でサンタの帽子をかぶっています。寒いイタリアにいる気分で仕事をしているそうです(笑)

続いて、クリスマス時季に食べられているパーティー料理についてご紹介します。生牡蠣、エビなどのシーフードから始まり、グレーズハムを食べるのが典型的なオーストラリア(オージー)スタイルです。

新鮮な魚介類が豪華に盛られたプレート

▲新鮮な魚介類が豪華に盛られています

オージースタイル定番のグレーズハム

▲オージースタイル定番のグレーズハム

オーストラリアでは、”Surf and Turf(サーフ アンド ターフ)” といって、魚介類と肉料理(主にステーキを指す)がセットになったメニューを食べることが多く、日本人の私にはなんとなく馴染みのない組み合わせです…。しかも、この暑い時季に、家のオーブンでローストチキンやラムを焼いていると、こちらの冷房は性能があまりよくないのか、冷えない!暑いんですよ…(笑)実は、オーストラリアの家庭には冷房がないところがほとんどなんです。ちなみに、私の家にも冷房はありません。

デザートはオーストラリア定番のお菓子“Pavlova (パブロヴァ)”をクリスマスケーキとして食べることが多いです。


Pavlovaは、ニュージーランド“発祥”のメレンゲを使った伝統的なお菓子で、中はふわふわ、まわりがサクサクとしたメレンゲが主体のお菓子です。そのPavlovaにフレッシュベリーや、パッションフルーツ、マンゴーなどのフルーツをのせるのが定番です。

昨年のクリスマスですが、私は、友人の子供達と作ったPavlovaを、酸味のあるレモンクリームとホイップクリームと合わせ、ミックスベリーとパッションフルーツをのせていただきました。

一緒にPavlovaつくりをした友人の子供たち

▲一緒にPavlovaつくりをした友人の子供たちは大はしゃぎ。どんどん好きなフルーツをのせていきます。そして最後に記念写真をパシャリ

少し話は変わりますが、私が講師を務めるAustralian Pastry Academy には、”クリスマスマカロン”というコースがあります。コロナ禍で自宅でお菓子作りやお料理をする方が増え、このコースは、大人気のクラスなんです!Pavlovaはもちろん美味しいですが、クリスマスマカロンがあるとより華やかになって楽しいクリスマスになりますね。

マカロンコースで制作したクリスマスマカロン

▲マカロンコースで制作したクリスマスマカロン

そして、みな夕方頃にはパーティーが終わり、ビーチでゆっくり過ごすのでした!

ボンダイビーチ

▲オーストラリアで大人気のボンダイビーチ

長い間こちらに住んでいますが、やっぱりクリスマスは寒くて、暖炉やこたつで暖まるというのがいまだに恋しいです。そんなことを想いながらも、ビーチで過ごすオーストラリアのクリスマスをしっかり満喫している私です(笑)

それでは、みなさん良いクリスマスを!

 

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永田 真由美
永田 真由美
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お菓子の道まっしぐら20年とちょっと。 出身地の広島から、フランス、シンガポール、現在オーストラリアでパティシエールとして情熱を持ってお菓子を作ってます。現在、ル・コルドルンブルーの製菓部門の講師兼、2019年からは小さな会社「Mimi's Pastry」を立ち上げ、コンサルタントとして活動しています。
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