原材料高騰・物価高の影響下で店舗運営を維持するのに苦労をするお店もあるのではないのでしょうか。お客様の来店頻度に悩んでいるお店は「特別な日(ハレの日)」の需要だけを待ってしまい、近隣住民の「何気ない日常の財布」を開けられていない場合があるかもしれません。年に数回のバースデーケーキを待つだけでなく、週に1回、数百円の焼き菓子を買いに来てくれる「近隣の日常客」をどれだけ作れるかが大切ではないでしょうか。
アンケート対象
年に1回以上パティスリーを利用する1,254人の女性のうち、300人に追跡調査
調査実施日: 2026年8月 調査方法:インターネットリサーチ
調査元: 株式会社グローアップ

目次
来店頻度ごとに消費者心理を分析パティスリーに求めている要素を大解剖
パティスリーに行く女性消費者にアンケートをとり、来店頻度ごとに属性を分けて分析しました。



ライトな顧客層対策
傾向① : 価格の高さへの抵抗感が強い。
対策:低単価商品やお手軽商品で敷居を下げてみる。
傾向②: 特別な日に買うもの、気軽に買う場所ではないというイメージが強い。
対策:気軽に寄ってもらえるような施策を考える。

常連客層をより強固に
傾向: ライト層に比べて、価格の高さへの抵抗感は低いが、逆によく来店して購入するからこそ、一度の購入数の少なさに対する気まずさを感じやすい。
対策:「購入点数が少なくても、頻繁に来てもらえること自体がうれしいです。気軽に来店してくださいね」というお店のスタンスを出す。
「ライト層」と「常連層」で異なる来店目的
お客様の来店頻度をあげるためには、消費者はパティスリーに対してどのようなイメージを持ち、何を求めているのかを知ることが重要です。
パティスリーを利用する女性消費者にアンケートをとりました。来店頻度ごとにアンケートから見える消費者心理を分析しています。アンケート結果を見ると、来店頻度が「年に数回~2・3ヶ月に1回」のライト層は、「誕生日や手土産」といった明確な目的(ハレの日) で来店しています。
一方で、「月に1回~週に1回以上」来店する常連客層は、「普段のおやつ・軽食」としての日用需要が非常に高いことがわかります。
全体の来店頻度を底上げするには、この常連層が求める「日常的な動機」をいかに満たし、ライト層をこちらへ引き上げるかが鍵となります。
普段使いを阻む最大の壁は「価格」と「気まずさ」
「もっと気軽に食べたいのに、普段使いしにくい理由」を聞くと、興味深い本音が浮かび上がりました。ライト層は「価格の高さ」への強い抵抗感と、「特別な日に買うもの」という強いイメージで日常的な購入を考えづらいようです。
お手頃価格の商品も用意して来店への敷居を下げながら、特別な日でなくても気軽に寄ってもらえるお店であるというメッセージを発信していく必要があります。
また、頻繁に来店する常連客層でさえ、「ケーキ1個、焼き菓子1個だけでは買いづらい雰囲気がある」と回答しています。パティスリーに馴染みがあり好きだからこそ、せっかく来店したならなるべくたくさん高単価な買い物をしたほうがいいんじゃないかと思ってしまう心理が見え隠れします。
パティスリー特有の丁寧なオペレーションや高級感が、お客様に「たった数百円で手間をかけさせて申し訳ない」という心理的摩擦(気後れ) を生んでいるのです。購入点数が少なくても、頻繁に来てもらえること自体が嬉しいですというお店のスタンスを出してみてもよいでしょう。
脱・ハレの日依存!日常的に行きたくなるパティスリーのヒント
日常的にパティスリーを利用したくなるサービスについてアンケートをとったので参考にしてください。


お手軽商品で敷居を下げ再来店を促すサービス
どうすれば「特別な日」以外でも立ち寄りたくなるのでしょうか。解決策として高い支持を集めたのは、「ケーキの切れ端や不揃いクッキーのお得な詰め合わせ」です。
特別な商品でないからこそ日常で気軽に買える敷居の低さがあるようです。また「包装されていない、手軽な『焼きたて焼き菓子(フィナンシェ等)』の裸売り」は自分用に気軽に食べることができます。「『自分用』として簡易包装ですぐに渡してくれるサービス」があれば気おくれせずに買い物しやすくなります。
「クーポンや割引」の支持率もあります。むやみやたらに安売りをしましょうということではなく、せっかく来店してくれたお客様が再来店する口実を作ってあげるものとしてとらえてみると良いでしょう。
このような少しの工夫やサービスで「おひとつからでもお気軽にどうぞ」「ご自宅用は簡易包装でサッとお渡しします」というメッセージ、手の届きやすい商品から、日常的にパティスリーを使うイメージがつき、お客様の心理的ハードルは下がり常連客化につながっていくでしょう。