シリーズ「ヴァンドゥーズから学ぶ接客術」。
「ヴァンドゥーズ」という仕事を通して、接客術を学ぶこのシリーズ。
第7弾にご登場をいただくのは、愛知県豊橋市にある西洋菓子店「ミルリトン」の綿引美幸さん。2011年に行われた「第1回ヴァンドゥーズ認定試験」に合格した1期生で、ヴァンドゥーズ・テクニカルリーダーにも任命されました。2017年の「第2回 全日本ヴァンドゥーズコンクール開催」においても会長賞を受賞されています。
現在はお店のスタッフの指導をするかたわら「プロフェッショナル ヴァンドゥーズ認定資格試験」の審査員や地元の製菓学校などの臨時講師を勤め、若手の育成にも力を入れています。
綿引さんがヴァンドゥーズ資格取得に込めた想い、仕事への誇りと在り方をどう考えているのか。また、若手ヴァンドゥーズたちの成長を見守る側の気持ちなどを伺いました。
目次
運命のイタズラ?それとも必然?ケーキ屋の販売員へ
豊橋市のほぼ真ん中、中浜町に位置する西洋菓子店「ミルリトン」。綿引美幸さんは、このお店の販売責任者を務めます。
短大進学と同時にケーキ屋さんで初めてのアルバイトをはじめました。元々ケーキが好きではじめたアルバイトでしたが、すぐに接客の楽しさややりがいに気づき、学生時代はアルバイト中心の生活だったといいます。
「短大では、情報システム系の勉強をしていましたが、いつしか保母さんになりたいと思うようになり、独学で保育士資格取得を目指し、卒業後は勤める保育園も決まっていました。しかし、卒業直前に就職予定先より採用の枠が園の都合で急遽なくなったとの連絡があったんです」。
絶望の淵に落とされた矢先に、意外なところからひと筋の光が差しました。